骨粗鬆症の予防
PREVENTION OF OSTEOPOROSIS

骨粗鬆症の予防
骨粗鬆症とは
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、骨の量(骨密度)が減少し、骨の強度が低下して骨折しやすくなった状態、または実際に骨折を起こしている状態を指します。
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正常画像
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骨粗鬆症
加齢、栄養不足、運動不足、ホルモンバランスの変化(特に閉経後の女性)や、薬(ステロイド剤など)の影響が主な原因とされています。
高齢化社会における寝たきりの原因としては、
1位:脳卒中
2位:老衰
3位:骨粗鬆症による骨折と報告されています。
日本では約1,000万人以上の方が骨粗鬆症を患っていると推定され、その数は増加傾向にあります。
しかし、治療を受けている方は約15〜20%にとどまっています。
骨粗鬆症の症状
骨粗鬆症そのものには、初期段階で明確な自覚症状がない場合が多くあります。
しかし、軽い転倒や動作で骨折を起こすことが特徴です。
特に骨折しやすい部位は以下のとおりです:
背骨(脊椎の圧迫骨折)
手首(橈骨遠位端骨折)
太ももの付け根(大腿骨頸部骨折)
背骨の圧迫骨折を繰り返すと、背中が曲がる、身長が低くなる、慢性的な腰背部痛が続くなどの症状がみられることもあります。
骨密度測定について
骨密度検査は、DEXA(デキサ)法という2種類のX線を用いた測定法で行います。
通常のレントゲンよりも少ない放射線量で、短時間に正確な骨量を測定できます。
当院では、大腿骨または腰椎での測定を行っており、仰向けに寝ていただくだけで痛みもなく簡単に検査を受けられます。
骨粗鬆症の予防と治療
骨粗鬆症は、予防が最も大切な疾患です。
治療では、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせ、患者さん一人ひとりの骨密度や生活習慣に合わせた対応を行います。
予防のポイント
- 転倒しないよう、生活環境を整える
- カルシウムを十分に摂取する
- ビタミンD・ビタミンK・マグネシウムをバランスよく摂る
- 適量のたんぱく質を摂る
- 禁煙し、アルコールを控える
- 適度な運動を行い、日光浴でビタミンDを活性化させる
検査をご希望の方は、主治医または整形外科外来へご相談ください。
担当診療科
整形外科(主担当)/ リウマチ科 / リハビリテーション科
※骨密度検査(DEXA法)や転倒予防指導を通じ、骨折予防に取り組んでいます。
出典
一部内容は 日本整形外科学会「整形外科シリーズ」 を参照しています。
